小・中学生におすすめの本!【第25回】

2022年10月10日(月)

こんにちは。文系担当の橋爪です。

今回ご紹介する本は「俺ではない炎上」著:浅倉秋成

ある日突然、SNSで「殺人犯」に仕立て上げられた男。なりすましたヤツは、誰だ!

 

大手企業の営業部長・山縣奏介は、「女子大学生殺害犯」であるとされ、実名、写真付きでネットに素性が晒(さら)され、大炎上してしまう。Twitterアカウントは実に巧妙で、見れば見るほど奏介のものとしか思えず、誰一人として無実を信じてくれない。会社も、友人も、家族でさえも…ほんの数時間にして日本中の人間が敵になり、奏介は必死の逃亡を続ける。

 

ー終盤の犯人が分かる瞬間まで、この本全体に隠されたトリックに騙されてしまいました。また、これからSNSに多く触れていくだろう君たちに「教訓」としてぜひ読んでもらいたい。

講師の日記

小・中学生におすすめの本【第24回】

2022年09月21日(水)

こんにちは。文系担当の橋爪です。

今回紹介する作品は、瀬戸内海にある”小さな島”が舞台となっています。

 

調べてみると、日本は6852の島々で構成されていて、そのうち人が住んでいる島は416あるそうです。島の数を見ると改めて日本は海に囲まれている国であると実感しますね。さらに416の有人離島のうち、半数以上が瀬戸内海に浮かんでいます。波が穏やかで雨や風が少なく温暖な瀬戸内の住みやすい気候が有人離島の多さに影響しているのかもしれませんね。

 

「島はぼくらと」の舞台になっている”冴島”は架空の島ですが、登場人物の心情描写にはリアリティがあって、離島で暮らすことの現実がよくわかります。それと同時に島の素晴らしさも充分に伝わってくる作品です。1度は観光で小豆島や淡路島など瀬戸内の島を訪れてみたいですね。

 

「島はぼくらと」 著:辻村深月

母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。島に高校がないため、4人はフェリーで本土に通う。「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。故郷を巣立つ前に知った大切なこと。

表紙からはよくある青春小説のイメージを持つかもしれませんが、島で生きることの難しさや、移住者の苦労など、「生きること」について考えさせられる作品です。それでも読後は、この表紙のように爽やかな気持ちになるので、ぜひ手に取ってもらいたい。

講師の日記

小・中学生におすすめの本!【第23回】

2022年07月21日(木)

こんにちは。文系担当の橋爪です。

 

先月紹介した「6人の嘘つきな大学生」と同様に”浅倉秋成”さんの作品です。「6人の…」を読んでから、浅倉さんにどっぷりはまって3冊連続で読んでしまいました…。

本紹介には載せませんでしたが、「教室が、ひとりになるまで」も面白かったので、ぜひ!

 

今回紹介する「九度目の十八歳を迎えた君と」では、”一部の人間が歳をとらない”という現実ではありえない設定で話が展開される「特殊設定ミステリー」というジャンルです。

あまり読み慣れないジャンルなので、私も少し戸惑いつつ読み進めていきましたが、「なぜこの人は歳を重ねないのかな?」「この設定にした目的は何だろう?」と考えながら読み進めていく面白さもありました。普通の小説とはまた違う面白さがある作品です!

 

「九度目の十八歳を迎えた君と」  著:浅倉秋成

通勤途中の駅で見かけた二和美咲は、僕が恋をした18歳の姿のまま佇んでいた。僕が高校を卒業したあとも、彼女は当時の姿のままでずっと高校に通い続けているという。なぜ彼女は高校生の18歳のままの姿なのか。その原因を探るため、当時の級友や恩師のもとを訪ね、彼女の身に何が起こっているのか調べ始める…。

 

「大人になるとは?」について考えさせられる小説です。最後に主人公の言葉をみんなに届けたい。「大事なのはどんな地点からも最善の跳躍を決めること」。気になった人は読んでみてください!

講師の日記

小・中学生におすすめの本!【第22回】

2022年06月08日(水)

こんにちは。文系担当の橋爪です。

今回は、私が最近はまっている浅倉秋成さんの話題作を紹介します。

この作家さんの特徴は、物語内にちりばめられた「伏線」の多さ。読後には「あそこも伏線だったのか!」と、すぐに読み返したくなります。実際、本棚に置いた直後に借りた中3生も、「読み終わったけど、伏線確認したいのでもう少し借りてもいいですか?」と2周目に入りました。

浅倉さんの他の作品も順次入荷する予定です!

 

 

「6人の嘘つきな大学生」 著:浅倉秋成

 

成長著しいIT企業の最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、議論をするというものだった。全員で内定を得るため、交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達され、仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺しだ」という告発文が入っていた。

 

二転三転する展開も面白いですが、人間だれしも1面だけでは判断できないことに気づかされます。最後までヒリヒリした展開ですが、読後は前向きになれるのでぜひ読んでもらいたい!

 

 

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  • 教室長 有馬 雅彦

    教室長 有馬 雅彦

    私自身も、このペンシルゼミナール(工藤学園)の卒業生です。
    ペンゼミは、「生徒をやる気にさせる学習塾」、そして「生徒のやる気に応える学習塾」であり続けたいと思っています。
    ペンシルゼミナール二宮校で、一緒に頑張りませんか!?

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    橋爪(文系科目担当)

    橋爪先生は私(有馬)の教え子でもあります。いつも生徒のことを考え一人一人丁寧な指導をするのが特徴です。
    分からなかった根本まで見つけて、教えてくれるのも橋爪先生の人気の秘密です!

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