県教委から平均点が発表されましたが…
2023年03月31日(金)
神奈川県教育委員会から公立高校合格者平均が発表されました。
教科 | 英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 社会 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
2023年度 | 55.3 | 53.0 | 75.1 | 51.0 | 58.4 | 292.8 |
2022年度 | 52.1 | 52.9 | 61.3 | 58.9 | 62.4 | 287.6 |
2021年度 | 54.6 | 58.2 | 69.1 | 50.1 | 72.6 | 301.2 |
昨年差 | +3.2 | +0.1 | +13.8 | -7.9 | -4.0 | +5.2 |
大手学習塾さんが、各教科の変化や特徴などはブログにしてくれているので今回は全体的に感じたことを綴ろうと思います…
見ての通りですが…
国語の平均点の高さは、目を引きますね。これが合格者の【全体平均】ですからね。得点分布を見ても81点以上が約5割(46.6%)、71点以上が約7割(66.7%)だった国語。ボリュームゾーンは81-90点の30.1%。1問のミスが命取りになるテスト。「国語が苦手だ」なんて言ってられないのが2023年度入試。一番平均点が低い理科との差は24.1点。
更に、国語を除けば8点以内に4科目(英数理社)平均が並ぶわけですが、平均点が上位1・2・3位の科目が国語・社会・英語って…。文系で点数を稼ぐしかない。得点分布でも露骨に出ていますが、上位10%を比較すると英語91点以上(10.6%)。数学81点以上(4.8%)・71点以上(15.4%)。国語91点以上(16.7%)。理科81点以上(10.3%)。社会91点以上(9.5%)となるわけで、理系科目で高得点が取りにくいのがご理解いただけるのでは!?
正答率を比べると…
各問の正答率も科目によって大きな差が出ます。正答率25%以下(4人に1人が正解)で各科目で比較すると…。
英語は正答率25%以下の問題はなし。27題が出題され一番の難問でも正答率31.5%。では、平均点が高いのでは!?逆に正答率80%以上の問題が2題しかないため、英語に苦手意識のある子は「どこ」で点数を稼ぐのか難しい。英語ではマークシート以外に英作が1題出題。しかし、その問題も正答率42.2%と非常に高いので、「英作ができないからやらない」では勝負にならない。
数学は正答率25%以下の問題4題。しかも配点が高い。でも平均点53.0点となるのは、正答率80%以上の問題が10題あるので、点数を確実に取る所が決まっているのが数学。2023年度は例年と比べると難問が解きやすかったと思いましたが、難問3問の正答率は4.0%・5.9%・8.0%と正答率10%を切る。受ける前から【平面図形・関数・空間図形】の3題を捨てた子も多い?出題数は25題。
国語は「文字数指定(25字以上35字以内)のことばの完成」が17.1%で一番の難易度。それを除くと48.8%以上の問題しかない。30題の中で正答率80%以上の問題が15題。半分の問題が非常に高い正答率になり、低い正答率も無ければ平均点も高くなるわけです。81点以上で喜べない。約半数(46.8%)は81点以上になっていた。
理科は出題方式は全く変更がないが、点数源が絞りにくい。【物理・化学・生物・地学】と4単元が満遍なく出題される。大問では(ア)(イ)(ウ)(エ)とあれば、(ア)は簡単で(エ)が難しいというわけでもない。28題出題されている中で正答率25%以下は4題(15点分)だが数学のような10%を切る問題はない。逆に正答率80%以上は2題(7点分)と点数を取りにくい科目といえる。
社会は平均点が下がったといっても58.4点。33題出題されているが正答率25%以下の問題は英語と同じくなし。一番の難問でも30.1%。だから、平均点の低下は難問が多く出題されたわけではない。昨年度に多かった正答率80%以上が2題に抑えられたことが原因。それにしても正答率50%以上が22題もあれば平均点が高くなるよね…。
ペンゼミAクラス平均点
教科 | 英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 社会 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
2023年度 | 55.3 | 53.0 | 75.1 | 51.0 | 58.4 | 292.8 |
Aクラス | 92.4 | 68.3 | 86.7 | 76.3 | 81.2 | 404.8 |
差 | 37.1 | 15.3 | 11.6 | 25.3 | 22.8 | 112.0 |
昨年度の反省から数学のAクラスでは、Aクラスの2つのカリキュラムに分けて入試対策(11月から)の授業を行った。カリキュラムαの目標は80点以上、カリキュラムAの目標は70点以上。Aでは、70点以上の子が多く出たが、αで80点以上が出なかった。αで行った子が少ないということもあるが、一番の原因は難問【平面図形・関数・空間図形】で正答を導けたのに、簡単なミスが出てしまったからである。本人たち曰く時間配分も難しかったようだが、難問を解く力を付けても、そこで間違えてしまったら…逆にAは数学が苦手な女子も70点台を確実に取れた。しかし、平均が70点を超えなかったことは更に今年度も改善をしていかなくてはいけないと感じた。数学・理科はペンゼミ生の各問の正答率も出し、県教委の資料とも見比べた。理科のカリキュラムの順番を変更した分、正答率が高かったり低かったりした単元もあった。ゴールデンウィークまでに入試対策のカリキュラムをもう一度見直そうと思う。
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