小・中学生におススメの本!【第34回】
2024年03月08日(金)
こんにちは。文系担当の橋爪です。
今回は、2020年のイギリスで最も売れた本を紹介します。2020年と言えば全世界がコロナ禍に合った時期ですね。外に出ることもできなくなって、人々が不安を抱えて生きていた時に、この本は多くの人を励まし、勇気づけたと言います。著者のマッケジーの絵は、イギリスの医療機関のスクリーンセーバーに使用されたり、病棟などに張り出されていたそうです。
マッケジーが、この物語を描きはじめるきっかけとなったのは、親友との会話でした。「勇気があること」とは何を意味するかを2人で話し合っていたときに、マッケジー自身がいちばん勇気を必要とした場面は「助けを求めたとき」だったと気がつきました。それを表現した絵をインスタグラムに投稿したところ、世界各国からメールが届くほど反響があり、次第にマッケジーは「この登場人物たちは、次にどんな会話をするだろう」と考えるようになっていったそうです。
男の子、モグラ、キツネ、馬の会話には、いつもやさしさがあふれていて、著者のマッケジーさんも本当に優しい方なんだろうと感じました。大人、こども関係なく多くの人に読んでもらいたい作品です。
「ぼく モグラ キツネ 馬」 著:チャーリー・マッケジー 訳:川村元気
ぼくは、モグラとキツネと馬と、旅に出た。そこで見つけた本当の“家”とは…「”おおきくなったら、なにになりたい?“モグラにきかれたので、ぼくはこたえた。”やさしくなりたい“」「”ときどきふあんになるんだ。ぼくがふつうだってことを、みんなにきづかれたらどうしようって” ぼくがつぶやくと、モグラはいった。“とくべつだからすきになるわけじゃない”」-受験を終えた中3生におすすめされた作品です。ペン1本で描かれたイラストと、全ての人生に寄り添う言葉があなたの心をほぐしてくれるはずです。
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